サブプライム、CDS、世界金融危機についてまとめてみました。
■サブプライムローン
通常の住宅ローンの審査には通らないような信用度の低い人向けのローンです。
住宅を担保にローンを組み、米国の格付け企業が中古住宅価格の上昇を前提に高い保証を与えていた。
■CDO(Collateralized Debt Obligation)
それら住宅ローンを再証券化した金融商品。
■CDS(Credit default swap)
それらをさらに証券化し、債権を直接移転することなく信用リスクのみを移転できる取引。
- 買い手は売り手に定期的に保険料を支払う。
- 売り手は参照企業がデフォルトした際に、あらかじめ決められたルールに従いその買い手の損失を補償する。(モノライン)
*CDSについては、AIGを押し潰したCDSのカラクリが詳しいです。
■アメリカ住宅価格
CDSは、モノラインの保証があるので販売しやすく世界中に一気に広まった。
世界的な金余りという状況もあり、どんどん資金が集まる。
その結果、世界的な資金が米国へ集中することになり、米国国内に流入した過剰流動資金が不動産市場にも流れてバブル経済を構築。
アメリカ住宅価格の推移
■世界のGDPとCDSの推移
CDSはどんどん拡大して、世界全体のGDPを抜くまでになりました。
グラフでは、世界全体のGDP約50兆ドルに対してCDSは約60兆ドル。
■住宅価格の鈍化、バブル崩壊
2006年頃から住宅価格が鈍化しバブルが崩壊すると担保割れが続々と出始める。
サブプライムローンは住宅の値上がりを前提としたシステムなので、それが崩れると利払い延滞率が急激に上昇する。
■信用不安
信用不安が広がり、金融機関が慎重になる。
この頃から資金繰り悪化で経営破綻する企業が出始める。
さらにサブプライムローンは、世界中に分散・証券化されてるので一気に信用リスクが連鎖的に広がった。
CDOやCDSは高レバレッジな金融商品です。
調子が良いときは大きな利益を生みますが、
一旦それが悪くなると崩壊も早いです。
■株価の下落
その結果、世界的な株価下落をもたらしました。
(2007年10月末と2008年10月9-10日)(日経10月11日より)
- 上海 66.4%
- ロシア 62.0%
- 香港 52.8%
- 日本 50.6%
- ブラジル 43.2%
- フランス 41.1%
- ドイツ 39.1%
- 米国 38.4%
- 英国 35.8%
- カナダ 34.4%
■米国経済危機
世界経済と米国経済危機、3つのシナリオにある通り米国の経済危機になった場合、世界経済も不況に陥る可能性がある。
■日本への影響は?
日本への影響について考えてみました。
日本の米国、アジア、ヨーロッパの輸出額はこのようになってます。
アジアの中で特に大きい中国と韓国の輸出額。
ヨーロッパの中で特に大きいドイツとイギリスの輸出額。
日本は、米国、アジアでは、中国と韓国、ヨーロッパではドイツとイギリスへの輸出が大きい。
中国と韓国は、米国への輸出が大きい。
ドイツとイギリスも同様に米国への輸出が大きい。
したがって、「米国が不況になると大変だ!」という事で大騒ぎになってるのが現状です。
■デフレ?
各国政府が財政出動するとその先はどうなるでしょうか?
■危機?
結果がどうなるにせよ無駄に大騒ぎする必要もないかと思います。
実態経済も元気がなくなるかもしれませんし、実力のある堅実な企業まで一斉に株価が下がってます。
ですが、いつか回復へ向かいます。
この機会に確実性の高い堅実な企業へ投資してるのがウォーレン・バフェットです。
バフェットがニューヨーク・タイムズへ投稿したそうです。
■最も効率の良い投資
最も効率の良い投資は自分への投資だと考えてます。
今回の危機の問題がどこにあるのかを考え、
その影響範囲を分析し、
しかるべきところでポジションを取る。
僕自身はまだまだ勉強中ですが、バフェットのように動きたいものですね。
今後、IT業界も不況になるでしょうが悲観も楽観もせず自分の出来ることをやろうと考えてます。
バフェットのように無理をせず時間をかけて成長していければと思います。
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